型稽古の受けと捕りについて
- 合気道 武泉塾
- 2024年4月13日
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新しい方達も増え、色々質問されることがあったので、型稽古について考えをまとめてみようと思います。
受け(技をかけられる人)には『ある程度力を入れた状況で稽古をするように』といつも伝えています。
コレは捕り(技をかける人)の技がかけられないように、意地悪をしろと言っているわけではありません。
例えば一本捕の場合、受けは正面から手刀で打ってきます。
この時、相手に手刀が届かないようでは攻撃になりませんし、力を抜いた状態では捕りは自由に動けてしまうので型の意味を理解出来ないのです。
受けがある程度力を入れて打ってくるからこそ、捕りは力の方向を知り、動くべき方向や身体の使い方を学ぶことが出来ます。
この時、受けに気をつけてもらいたいことは、一定の力を出し続けるということです。
力いっぱい手刀を打った後、力を抜いてしまっては意味がありません。
緩急をつけずに一定の力を出し続ける事で受け捕り共に型の意味を知る稽古が出来るのです。
また、捕りの人には出来るだけ丁寧にゆっくりと技をかけるようにと伝えています。
何故なら、スピードや力技では型の意味を理解出来ないからです。
力の強い男性が女性や筋力の劣る人に技をかける場合なら、スピードやパワーで型が出来た気になるかもしれません。
しかし型稽古を正しく行い身体の使い方を学べば、体格差や筋力差を埋める事が出来ます。
力技を学びたいなら型稽古ではなく、プロレスをすれば良いのです。
型稽古は相手を痛めつける事を目的としたものではありません。
また手順を追う事に注力してしまうのは、ただの振り付けになってしまいます。
しっかりと型の意味、動く方向、力の流れを意識する事で、基本的な肉体の鍛錬が出来、身体の使い方が身についていきます。
手順を追うのではなく型の意味を意識して稽古に励んでいただけたらと思います。