形稽古と脳内武術家
- 合気道 武泉塾
- 4月26日
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今はYouTubeなど様々な媒体で色々な情報を得るのが簡単な時代です。
昔はその分野の先生に師事し研鑽しなければ教えてもらえなかった形や、秘匿されていた情報でも少し検索すれば手軽に目にする機会があります。
そのような動画や写真、文章から情報を得て知ったような気になる脳内武術家の方が時折います。
形稽古と言えどもカタチだけ真似ても技として成り立つわけではなく、意味はありません。
ではなぜ形武道においてカタチを真似てるのに技として成り立たないのか?ひとつは基本の動きが出来ていないことが原因だと思います。
その形に必要な基本の動き・身体の使い方を動画を見ただけでマスターすることは、無理があるでしょう。
また基本が出来ていないのに応用ばかり練習すると受けの人に合わせてもらわないと技をかけることが出来なくなります。
そして形の外見的な動きや手順ばかりを重視し、内面的な意味を理解しないことも技をかけられない大きな要因ではないかと思います。
また合気についての動画も世の中にたくさん出回っています。これは本当に動画を見ただけでは半別がつかないものばかりです。
動画を見るだけではヤラセに見えるものもありますが、実際手を取られないと半別がつかないので安易に決めつけることは出来ません。
形にしても合気にしても、先ずは身体の使い方をマスターしていくことが必須です。
身体の使い方は一朝一夕で出来るものではないので、日々の稽古の積み重ねが大切です。
そのためには受けの人もいい加減なことをするのではなく、攻撃をしていくうえでの間合いを意識し、しっかり力を入れることが大切です。
受け・捕り共に基本練習の動きを意識し、稽古することが身体の使い方を身につける近道だと思います。
初心者であれば、技を知ってるから、何が来るか分かってるから逃げれるのだとか、受けの合わせ方が悪いのだとか、色々理由をのべるのも結構です。
しかし、高段位者の人間がこんな言い訳をするのは恥ずかしいことだと思います。ただただ自身の稽古不足、実力不足を省みなければいけないと思います。
形の理解が足りなかったのか、基本の動きを形に落とし込めてないのか、自身の足りない点を探してこそ形稽古の面白さだと思います。
脳内達人、脳内武術家にならないように、技がかからないなと思った時は常に基本に戻る事が近道になります。
毎度行っている基本練習を常に意識しながら稽古に励んで、脳内達人・脳内武術家にならないように日々鍛錬に励みましょう。